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活動レポート

園長インタビュー:子どものやる気、興味のある瞬間を大切にする

2017年6月30日、山口県山口市にある「学校法人 日下学園 西円寺幼稚園」で開催したそらべあ発電所寄贈記念式典の後に、園の教育方針・環境教育などについて同幼稚園園長の柳 スヱ(やなぎ すえ)さんにお話を伺いました。
 

「そらべあ発電所」の設置に応募いただいたきっかけを教えてください

217518_01.JPG以前から太陽光発電システムを導入したいと思っていたのですが、当園は小さい幼稚園なので実現は難しく、私の代で導入することはできないと思っていました。
そんなときに、園の先生がそらべあ基金さんの取組みを耳にして「一か八かで応募してみてはどうでしょうか?」と提案してくれたことがきっかけです。
まさか当選のお知らせをいただけるとは夢にも思っていませんでした。そらべあ発電所を寄贈いただいて、本当にうれしかったです。
 

寄贈先に選ばれた理由にもありましたが、西円寺幼稚園では子どもたちに自然のありがたさを実感させる教育をされていると聞いています。具体的にどのような環境教育をされているのでしょうか?―

当園は大変豊かな自然に恵まれているので、それを活かした教育を心がけています。例えば、食育です。
園には畑がありますので、自分たちで四季折々の作物を種から育てて、それを収穫して美味しくいただくという、一連の流れを子どもたちに経験させています。
米作りもするのですが、田植えのときには泥んこ遊びも兼ねることもあります。(笑)
稲が育ったら、稲刈り、脱穀、干すという細かい作業にもチャレンジするんですよ。脱穀の過程では玄米の存在も教え、玄米を家庭に持ち帰らせて食べてもらったりもしました。
子どもにとって、幼児期は今後の成長を左右するとても大事な時期です。そのような時期に、作物を育てて食べるということから自然や命の大切さを学んでもらい、また、給食では新鮮な季節のお野菜を使ったものを積極的に食べさせるなど、食育を通じて心と身体が素直で丈夫に育って欲しいと考えています。

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園長先生は子どもを育てる大ベテランと思いますが、先生のモットーを教えていただけますか?―

217518_03.JPG私は当園が創立された昭和28年から教育の現場に立っていますが、常日頃意識をしていることは、子どものやる気・興味のある瞬間を大切にしてあげることです。
子どもは自分の興味があることや、チャレンジしたことについて「見てみて!」とアピールをしてきますよね。大人にとっては小さなこと、言ってしまえばどうでもよい内容かもしれませんが、その瞬間に手を止めて、しっかりと向き合ってあげることが非常に重要だと思っています。
「へー、すごいね!よく頑張ったね!」だけでいいんです。返事をして向き合ってあげると、子どもの心は満たされますし、自然と素直に育っていきます。
静かにして欲しい時でも、「先生はいつも話を聞いているよね?だから、みんなも今だけ話を聞いてくれるかな?」と言えば、みな静かに聞いてくれるんですよ。
大人は忙しいので、つい「後でね。ちょっと待ってね。」と言ってしまいがちですよね。
ですが、子どもにとってはやる気や興味を持つその一瞬一瞬が一番大切だということをずっと忘れないようにしています。
 

そらべあ発電所を今後どのように利用されていきますか?―

そらべあ発電所の発電量をモニターで見ることができますので、子どもたちにはそれをしっかり見せて、自然の力で作られるエネルギーについて教えていきたいと思います。
そらべあ発電所からどのようにして電気が作られるのか、ちゃんとした仕組みを幼稚園児に理解してもらうことは難しいかもしれませんが、子どもたちも興味を持つでしょうし、「なぜ?どうして?」という気持ちをしっかりと受け止めて、正しく分かりやすく伝えていきたいですね。

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柳園長先生、貴重なお話をありがとうございました。

※同園で開催した、そらべあ発電所寄贈記念式典の様子はこちらをご覧ください。


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