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活動レポート

【35基目】学校法人仙台みどり学園 幼保連携型認定こども園 みどりの森 (宮城県仙台市)

2023年12月、「幼稚園にソーラー発電所を☆プログラム」による35基目の「そらべあ発電所」を、宮城県仙台市にある「学校法人仙台みどり学園 幼保連携型認定こども園 みどりの森」に寄贈しました。
当社による宮城県の幼稚園・保育園への「そらべあ発電所」寄贈は、今回が4回目となります。
この寄贈を記念して2024年2月27日に同園で開催された「そらべあ発電所寄贈記念式典」の様子と小島園長先生へのインタビュー内容をご紹介します。
 

287572_01.jpg■みどりの森のご紹介
杜の都 仙台市内の市街地に位置しながら、名前の通り「みどりの森」のような木々生い茂る、自然豊かな園です。子どもの主体的な「遊び」を通じて、「人生における智慧」を身につけて心を育む活動を実践されるほか、研究活動にも積極的に取組み、保育実践論文では何度も受賞されています。
「自分自身も地球の中の自然のひとつだということを感じられる」という教育目標のもと、持続可能な社会を形成していくための子どもたちへの環境教育活動に取組まれています。

 
■式典の様子
当日は、式典会場となった園のホールに、みどりの森の136名の全園児と先生方が集まりました。
冒頭で「そら」と「べあ」を元気に迎え入れ、そらべあ紙芝居の読み聞かせや、環境学習のクイズや発電体験と盛りだくさんのプログラムでした。クイズでは年長さん中心に手を挙げて積極的に参加してくれたほか、発電実験では子どもたちの熱い声援が飛び交い、大盛況のなか終えることができました。
全体を通して、参加してくれた子どもたち全員が一丸となって楽しまれていた様子がうかがえ、日ごろからの環境意識の高さを感じました。
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紙芝居や絵本などの贈呈後、年長さんによるオリジナルソング「くさきぞめの歌」を、全園児でみどりの森の園歌「みどりの森のうた」を披露してくれました。
「くさきぞめの歌」は、年長さんが年間を通して取組んだ「草木染め」をテーマとしています。年長さんの教室は「そめものけんきゅうじょ」に化して、乾燥中の草木や、藍染した布や服がたくさん並べられおり、子どもたちの探求心がたくさん詰まった、非常に興味深い部屋となっていました。
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 その後、小島園長先生よりお話をいただき、最後に皆で記念撮影を行い、無事に式典は終了しました。
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式典後、小島園長先生より、寄贈に対する思いや今後の環境教育に対する理念や考え方についてメッセージをいただきましたので、ご紹介します。
 
 
【幼保連携型認定こども園 みどりの森 小島園長先生へのインタビュー】
 
Q1 寄贈記念式典についてのご感想を教えてください。

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この度は本当に素敵な寄贈式典を開催していただきましてありがとうございました。こども園にお客様にいらしていただく機会等はとても少ないもので、子どもも大人もちょっと緊張しながら当日を迎えました。せっかくだから0歳~5歳まで、子どもたち全員が参加する会にしたいと思いましたが、大きな着ぐるみに赤ちゃんたちが泣いてしまうのではないかというのが一番の心配でした。ところが、「そら」「べあ」が先に泣いているからなのか(?)誰一人泣く子はおらず、「かわいい~!」と声援があがりました。
しかし、紙芝居でそらべあちゃんたちが、お母さんと離れ離れになっていることを知ると「かわいそう...」と声を漏らしていました。日頃から地球温暖化について考える機会の多い年長さんは太陽光発電にも関心があるので、発電実験にも関心を持って参加してくれました。年長さんが取組んでいる、草木染めにまつわる歌も披露し、また、谷川俊太郎さん、賢作さん親子による園歌も全員で歌い、会を終えました。
会場が一体になったようで感動しました。本当に充実した会になりました。ありがとございました。
 
Q2 この度の寄贈についての率直な思いをお聞かせください。
 
学園では「自分自身も地球の一部と感じられる」という教育目標を年長の卒園までに達成することとしています。この教育目標の解釈はその年によってさまざまですが、最近では地球環境に思いを寄せるということになることがやはり多くなっています。その中で、一昨年の卒園児が北極の氷が溶けてしまい、シロクマの住む場所がなくなって困っているということを知って、地球温暖化について深く考えることになりました。子どもたちが真剣に思っていることを大人である私たちも何かできることは無いかと考え、自然エネルギーの導入を検討しました。しかし、高額でなかなか簡単に導入できないと思っていた時にそらべあ基金を知り、すぐに応募書類の作成に取掛かりました。そらべあ発電所がみどりの森の子どもたちにとって、地球温暖化等について考える一つのきっかけになると思いますし、このような取組みが進むことにより、少しでも地球環境保全にとって利益になれば、それはみどりの森の子どもたちだけでなく、すべての子どもにとっての希望になります。素晴らしい取組みだと思っています。
 
 
Q3 日頃、また、今後の環境教育についての理念や考え、構想などを教えてください。
 
 先にも申し上げましたが、園の教育目標である自分自身も地球の一部であると感じられるという教育目標を達成すべく保育の中で行うさまざまなアプローチが園で考える環境教育になっています。今年の年長さんは草木染を一年中楽しみました。草木染を通して、いろんな草や木があることを知り、それら一つひとつが特別でとても大事な存在であると気付きました。しかし、その大事な草木も地球温暖化という急激な気候変動の中で滅びようとする種もあるということも知りました。私たちが大切にしている草木染について、「草木染を無くしたくない」「すべての草木が健やかであって欲しい」_そんな願いを子どもたちは持ちました。それこそが子どもが考える環境保全であり、保育者からみれば環境教育になります。
大人が教えるのではなく、子ども自身が主体的に学んでいくことによって、本当に自分自身も問題として、自分事として考えられることが大切ですし、そうでなければ本当の持続はないのではないかと思います。これからも、子どもたちが考える環境保全を大人がさまざまな形で支え続けていきたいと考えています。
 
 
みどりの森の皆さま、式典開催にあたり多大なご協力をいただき誠にありがとうございました。

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