2016年3月16日、兵庫県西脇市の「ひよこ保育園」での「そらべあ発電所寄贈記念式典」の後に、式典の感想や園の教育方針・環境教育などについて同保育園園長の井上 妙子(いのうえ たえこ)さんにお話を伺いました。
2年前の話になりますが、そらべあ基金の取組みを新聞で知った兵庫県西脇市の市長さんが「応募してみたら?」と話を持ちかけてくれたのがきっかけです。
早速応募をしてみたのですが、年に寄贈される数は5~6基くらいとうかがったので、「まず当選はしないだろう」と思っていました。(笑)
当選のお知らせを聞いたときにはびっくりしましたが、本当にうれしかったです。
「そらべあ発電所」は2015年12月に設置が完了したようですが、使ってみていかがですか?―
当園は高台にあって陽当たりがとても良く、そらべあ発電所は元気に動いてくれていてとても助かっています。正直に言うと、設置された当初は「電気代が節約できてうれしい」というのが率直な感想でした。ですが、本日のそらべあ発電所寄贈記念式典に参加し、そらべあ基金さん、ソニー損保さんのお話をうかがって考えがガラッと変わりました。
そらべあ発電所は、発電でただ電気代を抑えてくれるだけのものではなく、それを通じて子どもたちに環境の大切さを教えることができる、言わば「子どもたちの未来」につながるものだということを改めて実感しました。
当園には0歳児から5歳児までいますが、お互いがお互いを見て育ち合うような環境作りを大切にしています。例えば、小さい子は大きい子の歌っている姿や劇で演じている姿を見て、「あんな風になりたい」と憧れをもちます。憧れを持つと、頑張って大きい子の真似をしようとするんですね。小さい子でも、いつの間にか歌の振り付けを覚えている、なんていうこともあるんですよ。
また、大きい子は小さい子の面倒を見ることで、相手のことを愛おしく思うことを覚えてたくましく成長していきます。今日の式典でも、大きい子が小さい子の手を優しく引いてくれていました。
このように、子ども同士で育ち合う力はとても大きいのです。私たちはその手助けをしながら子ども達の成長を見守るようにしています。
今回の式典で、私自身も環境の大切さについていろいろ学ぶことができました。子どもたちに、どうしたら環境の大切さを自発的に考えてもらうことができるようになるか、具体的な内容はこれからしっかりと考えていこうと思っています。
ちなみに、当園では小さい子であっても、大きい子と分け隔てなく行事に参加させたり、物事を教えたりしています。「小さい子だから理解できないだろう」ではなく、私たちが繰り返し伝えていくことで、必ず理解をしてくれるようになります。実際に、本日の式典でも小さい子たちは頑張って話を聞いて、クイズなども積極的に参加してくれていました。
「三つ子の魂百まで」と言いますので、環境を大切にする気持ちが基礎として身につくように、そらべあ発電所を有効活用して、子どもたちに伝えていきたいと思います。
今回の式典は、子どもたちに「そらべあ発電所を寄贈していただいた」という事実だけでなく、環境を大切にすることの重要性を伝えることができたということで、本当に貴重な経験だったと感じています。
本日学んだことが子どもたちの基礎として身につくように、繰り返し伝えていきたいと思います。
ソニー損保の皆さま、そらべあ基金の皆さま、このたびは素敵な式典を開いてくださり、本当にありがとうございました。
寄贈いただいたそらべあ発電所は、大切に、大切に使わせていただきます。