活動レポート

園長インタビュー:自由にのびのびと育てることは、子どもの未来につながる

2015年10月27日、愛知県豊橋市の「仔羊幼稚園」での「そらべあ発電所寄贈記念式典」の後に、式典の感想や園の教育方針・環境教育などについて同幼稚園園長の上里 龍生(うえさと たつお)さんにお話を伺いました。

「そらべあ発電所」の設置に応募されたきっかけは?―

仔羊幼稚園園長の上里さん1当園は非常に豊かな自然に囲まれていますが、それと同時に、陽当たりにも大変恵まれているんです。太陽光パネルを取り付けるには絶好の環境と思ってはいたものの、設置費用の面からなかなか踏み出せずにいました。
そんな中、「そらべあ発電所」の寄贈先が募集されているということをウェブサイトで知りました。何て良い取組みだろうと思い、ちょうど1年ほど前でしょうか。「当たるといいな」という気持ちで応募させていただきました。当選は諦めかけていましたので、寄贈先に選ばれたという知らせを聞いたときには、うれしかったというよりも、驚きの方が強かったかもしれません。


仔羊幼稚園の教育方針を教えていただけますか?

当園では、子どもたちに自由にのびのびと育って欲しいと願っています。
現在の私たちの生活は大変豊かになっていて、それがおのずと子どもを過保護にしてしまいがちな環境にあるのではないでしょうか。親が子を守ることは当然ですが、過保護が子どもの生命力を弱めてしまいます。
例えば、外で遊ばせないことで風邪を引きやすい子どもになってしまったり、子どものために良かれと思ってしていることが子どもたちの考える機会を奪ってしまい、自分で考えない子どもになってしまったり・・・。
子どもは産まれた時から強い生命力を持っています。当園ではその強い生命力をいかに無くさないか、ということを重要視しています。


具体的にはどのような取組みをされていますか?―

強い生命力を無くさないためにどうすればよいか。それは、「四季折々の風に全身をあてること」、それと「何かをしたいという子どもたちの気持ちを育んであげること」です。
まず、「四季折々の風に全身をあてること」ですが、私たちは子どもたちに、裸ん坊(上半身)になりたかったらなっても良いと伝えているんです。強制ではありません。夏には夏の風に、冷たいけれど秋には秋の風を、顔だけではなく身体全体で浴びて日常生活をしてもらいます。
園庭で遊ぶ仔羊幼稚園の園児達不思議と、子どもたちは喜んで裸ん坊になるんですね。昔からの伝統の泥んこ遊びもしますし、子どもはびっくりするくらいたくましく成長しますよ。最初は子どもに「裸ん坊になってはダメ!」と言う親御さんもいらっしゃいましたが、子どもが自ら裸ん坊になることを選んだことを知ったり、裸ん坊で遊んでたくましくなっていく子どもたちの姿を見たりして、徐々に親御さんたちも受け入れてくれるようになりました。今では99%の子どもが裸ん坊で元気に遊び回っていますよ。
そういった教育方針は外から見ると珍しいのでしょうか、テレビや新聞などのメディアで紹介されることもあります。私たちはこれといったネーミングはしていないのですが、「裸教育」と紹介されるようになりました。

次に、「何かをしたいという子どもたちの気持ちを育んであげること」です。当園では化学の実験、読書、パソコンの操作などを子どもたちにさせていますが、これは英才教育では決してありません。自由気ままに子どもたちを育てているだけです。本を読みたかったら読ませてあげる、歌を歌いたかったら思う存分歌わせてあげる。そうすると、本への興味がどんどん湧いて、自ら本を読むようになります。歌もどんどん好きになっていくんですね。
健康であること、そして未来を夢見られるように自ら考える・行動する力を養っていくこと、将来を担っていくこれからの子どもたちには非常に大切なことです。


確かに、今日の式典で歌ってくれた歌もとてもレベルが高いと思いました

そうでしょう。(笑)今日の寄贈記念式では、二重奏の難しい歌をとても上手に歌ってくれました。それも子どもたちが歌を好きだからこそだと思います。


「そらべあ発電所」が無事設置されましたが、子どもたちや親御さんの反応はいかがでしたか?

そらべあ発電所設置風景親御さんたちが大喜びしてくれたことがとても印象的でした。新しい設備が増えると、その分新しい教育法ができることになりますからね。親御さんたちの大きな期待を感じています。期待に応えるためにも、子どもたちに環境の大切さを教える教材として「そらべあ発電所」を有効活用させていただこうと思っています。


園ではどういった環境教育をされていますか?―

子どもたちには、大人になってもきれいな青空が広がっているように、自然や電気を大切にして欲しいと伝えています。
人間は年をとってから自然に憧れ、興味をもつものです。ですが、大人になってから、年をとってから環境を守るために何かをするということは非常に難しいですよね。
自然への興味は子どもの頃から培っていくことが大切です。それが、「自分たちの未来は自分たちでつくっていく」という強い意志の土台になると私たちは考えています。


貴重なお話をありがとうございました。最後に、式典の感想をお聞かせください―

そらとべあと仔羊幼稚園の園児子どもたちには日頃から自然を大切にすることを伝えていますが、今回の式典のように、厳粛な雰囲気の中で環境、エコの話を聞ける機会はなかなかありません。今回の式典は、子どもたちに環境のことを改めて考えてもらう、大変良いきっかけになったのではと思っています。子どもたちは記憶力が良く、何でも覚えてますからね。式典で教わったことをすぐに実践してくれるのではないでしょうか。

ソニー損保の皆さま、そらべあ基金の皆さま、そらべあ発電所の寄贈と素敵な式典を開いてくださり、本当にありがとうございました。

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